社長あいさつ
株主、お取引先企業の皆様方には、平素より格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
2013年に純粋持株会社体制に移行して以来、当社は戦略的なM&Aや東京への本社移転などを経て、現在は連結子会社10社、非連結子会社3社を持ち、「食肉卸売」、「給食」、「介護」、「外食」といった多種多様な事業を展開するに至りました。 当社グループは、超高齢化社会に突入する日本において、多方面から必要とされる企業となるために、各事業のストロングポイントを的確に見極め、事業間シナジーを最大限に発揮し、また、多角的な収益構造を構築することで、人口減少時代を迎える日本において安定した成長を目指してまいりました。
この基本方針をベースとした、当社グループ主要企業の現況と、今後の目標・課題についてお伝えさせていただきます。
食肉の輸出入、食肉及び食肉加工品販売を行うアスモトレーディングは、2004年に国内で初めてメキシコ産チルド牛肉の取扱いを開始した実績が示すように「食肉マーケットの積極的な開拓力」が特徴です。 2020年から始まった日米貿易協定による牛肉関税の引き下げを絶好の好機と捉え、価格面と安定供給の実現化により顧客満足の拡充を追求してまいります。
主に高齢者介護施設における給食の提供を行うアスモフードサービスにおきましては、超高齢化社会の時代背景にマッチしたビジネスモデルにより安定的な成長を継続してまいりました。 今後も需要の高まりが予測される事業環境の中、グループのシナジーを活かした食材調達を進めるとともに、「適正な人員配置」や「教育体制の強化」を図ることでより安定的かつ弾力的な経営を目指してまいります。
訪問・居宅介護事業所の運営、有料老人ホームの運営を行うアスモ介護サービスにおきましては、「選択と集中」の事業方針のもと、介護施設向けに特化した訪問介護サービスや、ご利用者様の利便性を第一と考え、諸条件をクリアした有料老人ホームを運営しています。 現在、業界全体が人手不足で介護者の新規契約に苦戦する中で、働き方改革を追い風とした離職率の改善が成功し、安定したサービスの提供を可能としたことで、介護支援契約者数を増やしてまいりました。加えて、2019年8月には社会的ニーズの高まりに応えるべく「介護保険タクシー事業」を開始いたしました。
香港で日本食レストランを展開するアスモケータリング香港におきましては、「自社システムキッチンの所有」や「食肉卸売事業で培った国内及び海外での食材調達力」といった特徴を活かし、1985年の創業から35年の間に豊富な種類の日本食料理を提供できる独自の地位を確立してまいりました。 昨今は政情不安や新型コロナウイルスの影響により非常に厳しい状況が続いておりますが、セントラルキッチンを活用した事業者向け加工食品販売の営業強化や外食ニーズの変化に対応した惣菜ショップの出店拡大などにより、この危機を乗り越えてまいります。
様々な時代の変化の中で、今後も私たちアスモグループは、「食文化への貢献」と「超高齢化社会への貢献」を通じて弾力的に新しい価値を提供し、豊かな生活に貢献してまいります。
関係者の皆様方には、引き続きご支援ご鞭撻を賜りますよう、宜しくお願い申し上げます。
株式会社アスモ
代表取締役社長 長井 尊